データで読み解く!健康経営優良法人2026に見る、成果が出る企業の共通点【2026年3月最新版】

この記事のポイント

  • 健康経営優良法人2026の認定結果から、健康経営の最新トレンドを5分で把握できる
  • 業種別偏差値データから、成果が出やすい領域と伸びしろの大きい領域がわかる
  • ニッスイ、Umios、JFEエンジニアリングなどの公開事例から、実践のヒントが得られる
  • 自社の2027準備に向けて、今すぐ確認したい「見直しポイント」が整理できる

「健康経営優良法人2026の結果を見て、次に自社が何を強化すべきか知りたい」

「認定は取れた、あるいは届かなかった。その差はどこでついたのか?」

企業の健康経営を推進するご担当者の皆様、こんにちは!
ウェルネスドア合同会社です。

2026年3月9日、経済産業省・日本健康会議より「健康経営優良法人2026」の認定結果が公表されました。認定法人数は大規模法人部門3,765法人、中小規模法人部門23,085法人と、いずれも前年度から増加しています。

しかし、本当に重要なのは「認定数が増えた」ことだけではありません。公開されたフィードバックシートや業種別データを見ると、成果が出ている企業には共通する型があることが見えてきます。

この記事では、健康経営優良法人2026の最新結果と公開データをもとに、成果が出る企業に共通するポイントと、2027に向けて今から見直したい実務ポイントをわかりやすく解説します。

【重要】この記事は、2026年3月18日時点の公開情報に基づく最新版です。

健康経営優良法人2026の認定結果、および公開フィードバックデータをもとに執筆しています。健康経営優良法人2027の正式な申請要件やスケジュールは、今後の公式発表をご確認ください。

健康経営優良法人2026 認定結果サマリー

大規模法人部門 3,765法人

中小規模法人部門 23,085法人

ホワイト500・ブライト500・ネクストブライト1000を含む認定結果

健康経営優良法人2026から見えた、3つの重要ポイント

2026年版の結果を読み解くと、認定の有無以上に「どのような健康経営が高く評価されやすいか」が見えてきます。特に重要なのは、次の3点です。

Q. 健康経営優良法人2026の結果から、特に重要だと読み取れることは何ですか? A. 「経営層の関与」「日常に組み込まれた施策」「効果検証と情報開示」の3点です。 単に施策を実施しているだけでなく、経営の中に位置づけ、従業員参加を促し、結果を見える化して改善している企業が強い傾向にあります。

1. 健康経営は「制度の有無」から「成果の可視化」へ

2026年の認定結果では、単に制度があるかどうかだけでなく、どのような課題に対して、どのような施策を打ち、どのような結果が出たかまで見せられている企業が目立ちます。

  • 注目したい視点: 健康課題の明確化、KPI設定、施策実施、効果検証、改善までが一連で語れるか
  • 実務ポイント: 健診結果やストレスチェックの数字だけでなく、「どの施策がどの変化につながったか」を1つでも言語化できると、社内説明力も大きく高まります。

2. 業種差は明確。だからこそ「自社らしい戦い方」が必要

公開データを見ると、業種ごとの平均偏差値には差があります。たとえば、空運業、銀行業、保険業、電気・ガス業は比較的高い一方で、水産・農林業、倉庫・運輸関連業、小売業、建設業などは相対的に伸びしろが大きい傾向が見られます。

  • 高水準の業種例: 空運業、銀行業、保険業、電気・ガス業
  • 伸びしろが大きい業種例: 水産・農林業、倉庫・運輸関連業、小売業、建設業
  • ポイント: 重要なのは、他業種の成功例をそのまま真似することではなく、自社の業種特性・働き方・人員構成に合わせて翻訳することです。

3. 参加率を上げる企業は、健康経営を「イベント」で終わらせない

健康経営の施策は、単発イベントではなく、日常の行動に落とし込めているかどうかが重要です。ウォーキングやラジオ体操、食事支援、チャットを使った交流など、続けやすい仕組みを組み込んでいる企業が多く見られました。

  • よく見られた施策: 健康アプリ、ウォーキングイベント、ラジオ体操、健康食堂・弁当、社内チャット・SNS、感謝や称賛の仕組み
  • ポイント: 「やらされ感」が出ない設計にすること。楽しさ・手軽さ・継続しやすさが、参加率を大きく左右します。

公開データから学ぶ、企業事例3選

ここでは、公開データから見える代表的な事例を3つご紹介します。いずれも「課題→施策→結果」が比較的わかりやすく、自社施策を考えるうえで参考になります。

事例1:ニッスイ ― 運動施策を“楽しく継続”に変えた好例

ニッスイでは、2か月間の歩数・運動イベント「新からだ改善コンテスト」を実施。54部署中51部署、100チーム・657名が参加し、参加者の平均歩数は1日8,000歩以上となりました。

実施後アンケートでは80%が「参加してよかった」、90%が「今後も運動を継続する」と回答。さらに高ストレス者割合は9.9%から8.9%へ低下しており、運動施策が身体面だけでなく心理面にも波及したことが示唆されます。

事例2:Umios ― 二次検査受診率を大幅改善した重症化予防の実践

Umiosでは、生活習慣病リスクへの対応と二次検査受診率の改善を課題に設定し、産業保健スタッフによる介入や食生活改善施策、運動習慣定着支援を実施しました。

その結果、二次検査受診率は67.9%から93.4%へ大幅に改善。高リスク者への介入率を上げることで、単なる健診実施にとどまらず、重症化予防までつなげている点が参考になります。

事例3:JFEエンジニアリング ― 睡眠課題と女性健康課題への踏み込んだ対応

JFEエンジニアリングでは、睡眠リスクを重要課題と位置づけ、健診問診で「睡眠で充分疲れがとれていない」と回答した従業員のうち、希望者117名にSAS健診を実施しました。

その結果、64名がSASの可能性ありと判定され、受診勧奨・治療開始につながっています。

また、女性健康課題への理解促進として、生理痛体験コーナーを活用した取り組みを実施。無関心層にも届く設計が、健康経営の浸透という意味で非常に示唆的です。

Q. では、自社は今から何を見直すべきですか? A. まずは「課題の見立て」「KPI」「効果検証」の3点を再点検することです。 施策を増やす前に、自社が何を改善したいのか、そのために何を測るのかを明確にすることが、次年度の認定準備でも実務改善でも最も重要です。

【今すぐできる!】2027に向けた見直しチェックリスト

2026の結果を踏まえて、2027に向けて確認しておきたい項目をチェックリストにまとめました。

  • STEP 1:自社の健康課題を言語化する
    健診結果、ストレスチェック、離職・休職、残業時間、従業員の声などを整理し、「いま何が課題か」を1~3点に絞って明文化する。
  • STEP 2:KPIを“実務で使える形”にする
    参加率だけでなく、二次検査受診率、高ストレス者割合、喫煙率、有給取得率、プレゼンティーイズム等、自社にとって意味のある指標を選ぶ。
  • STEP 3:単発施策を“継続施策”に変える
    健康イベント、食事支援、運動促進、コミュニケーション施策などを、1回の実施で終わらせず、日常の仕組みとして定着させる。
  • STEP 4:フィードバックできる状態にする
    「何をやったか」だけでなく、「何が変わったか」を経営層・従業員・社外に説明できるよう、結果を簡潔にまとめる。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 2026の認定結果が出た今、最初にやるべきことは何ですか?

A. まずは昨年度の施策と結果を振り返ることです。認定の可否だけを見るのではなく、「どの課題に対して、どの施策が効いたのか/効かなかったのか」を整理することが、次年度準備の出発点になります。

Q. 上位認定(ホワイト500・ブライト500等)を目指すには何が必要ですか?

A. 法定対応や制度整備は前提として、経営層のコミットメント、課題設定の明確さ、施策の効果検証、社内外への開示が重要です。特に「数字とストーリーの両方で説明できること」が差になりやすいポイントです。

Q. 施策をたくさん実施すれば評価は上がりますか?

A. 必ずしもそうではありません。重要なのは自社の課題に合った施策を、継続的に実施し、効果を確認できているかです。施策数の多さよりも、狙いと結果のつながりが重要です。

専門家のサポートで、健康経営を「実行できる計画」に

「健康経営優良法人2026の結果を見て、自社の改善点を整理したい」
「次年度に向けて、施策設計・KPI設定・社内展開を伴走してほしい」
そんなご担当者様のお悩みに、ウェルネスドアのプロフェッショナルが伴走します。

この記事の監修者

狩野 学 (Manabu Karino)

ウェルネスドア合同会社 代表
アメリカスポーツ医科学会認定トレーナー (ACSM-CPT)
企業や個人向けに、専門的な知見に基づいた健康経営支援、栄養指導、フィットネスプログラムを提供。科学的根拠に基づいた、継続可能な健康ソリューションを提案している。

【免責事項】
本記事は、2026年3月18日時点の公開情報および公開データに基づき、一般的な情報提供を目的として作成しています。健康経営優良法人2027の申請要件・認定スケジュール等については、今後公表される公式情報をご確認ください。

【参考情報】
・経済産業省「健康経営優良法人2026」認定結果
・ACTION!健康経営「認定法人発表」「認定法人一覧」「フィードバックシートの開示」
・公開フィードバックシート(大規模法人部門)および業種別公開データ

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プロが解説!健康経営優良法人2026認定申請のポイントを5分で理解【2025年8月最新予測】

この記事のポイント

  • 健康経営優良法人2026認定で重要視されると予測される3つの変更点がわかる
  • 公式発表前に、今から準備できる具体的なアクションプラン(やることリスト)が手に入る
  • 申請に関するよくある疑問点(FAQ)とその回答を確認できる
  • 専門家のサポートで、来年度の認定取得に向けた準備をスムーズに始められる

「そろそろ来年の健康経営優良法人の申請準備を始めたいけど、何から手をつければいいのだろう?」

「今年の申請基準は、どう変わるんだろう?」

企業の健康経営を推進するご担当者の皆様、こんにちは!
ウェルネスドア合同会社です。

毎年秋に経済産業省から発表される「健康経営優良法人」の認定基準。詳細な発表を前に、多くのご担当者様が来年度の準備について考え始める時期かと存じます。

この記事では、これまでの傾向と最近の社会情勢を踏まえ、「健康経営優良法人2026」で重要視されるであろうポイントと、今から準備できることを専門家の視点から分かりやすく解説します。

【重要】この記事は、2025年8月時点での予測情報です。

2026年度の正式な申請要件は、2025年秋以降に経済産業省より発表されます。本記事は、あくまで早期準備のための参考情報としてご活用いただき、申請の際は必ず公式情報をご確認ください。

2026年版で予測される主な変更点・重点ポイント

人的資本経営や働き方の多様化といった大きな流れの中で、「健康経営優良法人」の認定基準も年々進化しています。2026年版では、特に以下の3点がより重要視されると予測されます。

Q. 健康経営優良法人2026の申請で、特に重要になると予測される点は何ですか? A. 「従業員への健康投資の可視化と発信」「治療と仕事の両立支援の実績」「従業員が主体的に参加する仕組み」の3点です。形式的な制度だけでなく、具体的な実績や社外への情報開示が一層問われるようになると予測されます。

1. 「従業員への健康投資」の可視化と発信の強化

これまでは社内での取り組みが評価の中心でしたが、今後は「従業員の健康にどれだけ投資し、それを社外へどう伝えているか」が一層問われます。

  • 予測される項目例: 健康経営に関する具体的な費用(セミナー費用、設備投資など)の算出、統合報告書やサステナビリティサイトでの情報開示状況など。
  • ポイント: 実施した施策が、いかに従業員のパフォーマンス向上やエンゲージメントに繋がっているかを、ストーリーとして社内外に発信できているかが評価の分かれ目になります。

2. 「治療と仕事の両立支援」の具体性と実績

がんや精神疾患など、治療を続けながら働く従業員への支援体制は、企業の重要な責務となりつつあります。形式的な制度の有無だけでなく、具体的な支援実績が問われるようになるでしょう。

  • 予測される項目例: 両立支援制度の利用者数、相談窓口の設置と周知状況、管理職への研修実施状況など。
  • ポイント: 「いつでも相談できる」という安心感を従業員に与え、管理職が適切に対応できる体制を整えることが不可欠です。ラインケア研修の重要性がますます高まります。

3. 施策への「従業員の主体的な参加」を促す仕組み

トップダウンで施策を提供するだけでなく、従業員が自ら健康に関心を持ち、主体的に関わる仕組みづくりが評価されます。

  • 予測される項目例: 健康関連イベントへの参加率、健康に関する社内コミュニティの活動状況、従業員からの健康に関する提案制度の有無など。
  • ポイント: なぜこの施策が必要なのかを丁寧に伝え、従業員の「自分ごと化」を促すことが重要です。参加が楽しくなるようなゲーム性のあるイベントや、双方向のコミュニケーションが鍵となります。

Q. 2026年度の公式発表前に、今から何を準備すれば良いですか? A. まずは昨年度の申請内容を振り返り、自社の健康課題を再整理することから始めましょう。健診結果や従業員の声を基に現状を把握することが、効果的な計画策定の第一歩です。

【今すぐできる!】申請に向けた「やること」チェックリスト

「変更点は分かったけど、具体的に何をすれば?」というご担当者様のために、今から取り組めることをチェックリストにまとめました。

  • STEP 1:現状把握と課題整理(今すぐ~夏)
    昨年度(2025年版)の申請内容とフィードバックシートを再確認し、自社の健康課題(健診結果・ストレスチェック等)を特定。従業員のリアルな声を収集する。
  • STEP 2:計画策定と準備(秋の公式発表後)
    発表される「2026年版 認定基準」の変更点を把握し、自社の課題と照らし合わせる。不足している取り組みの実施計画と予算を立て、書類準備を開始する。
  • STEP 3:申請とレビュー(冬~申請期間)
    申請システムへの入力を進め、内容に間違いがないか複数名でダブルチェック。期間内に余裕をもって提出を完了する。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 健康経営に取り組むのが初めてでも、申請は可能ですか?

A. はい、可能です。まずは、比較的取り組みやすい「ブライト500」や中小規模法人部門での認定を目指すことをお勧めします。自社の健康課題を一つ特定し、それに対する具体的な施策を1年間実施するだけでも、評価の対象となります。最初から完璧を目指さず、できることから着実に始めることが大切です。

Q. 何から手をつけていいか、本当に分かりません…。

A. まずは上記の「STEP 1:現状把握」から始めてみてください。特に「従業員の声を聴く」ことは非常に重要です。アンケートが難しければ、数名の従業員にヒアリングするだけでも、課題解決のヒントが見つかるはずです。

Q. 上位認定(ホワイト500など)を目指すには、何が必要ですか?

A. 上位認定を目指すには、法定の取り組みは当然として、「経営層のコミットメント」「具体的な健康課題への対策」「施策の効果検証(PDCA)」の3点が特に重要です。特に、実施した施策によって従業員の意識や行動、健康数値がどう変化したかをデータで示す「効果検証」は、評価の高いポイントとなります。

専門家のサポートで、健康経営を一歩先へ

「やるべきことは分かったけど、自社だけで進めるのはリソースが足りない…」
「うちの会社の課題に合った、具体的な施策を提案してほしい」
そんなご担当者様のお悩みに、ウェルネスドアのプロフェッショナルが伴走します。

この記事の監修者

狩野 学 (Manabu Karino)

ウェルネスドア合同会社 代表
アメリカスポーツ医科学会認定トレーナー (ACSM-CPT)
企業や個人向けに、専門的な知見に基づいた健康経営支援、栄養指導、フィットネスプログラムを提供。科学的根拠に基づいた、継続可能な健康ソリューションを提案している。

【免責事項】
本記事は、健康経営優良法人の認定取得を保証するものではありません。記事の内容は、公開日時点の情報に基づき、一般的な情報提供を目的としています。申請に関する最終的な判断や手続きは、ご自身の責任において、経済産業省が発表する公式情報をご確認の上、行ってください。

【公式情報】
・経済産業省「健康経営の推進について」
・ACTION!健康経営「健康経営銘柄・健康経営優良法人認定制度」

健康経営優良法人 認定要件ガイド

認定取得に向けた必須項目と施策例

「健康経営」とは?

従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業の生産性向上や組織活性化、企業価値向上に繋がる重要な投資と位置づけられています。

大規模法人と中小規模法人の主な違い

項目 大規模法人部門 中小規模法人部門
健康づくり責任者 役員以上が担当 従業員から担当者を設置
情報開示 健康経営戦略や従業員パフォーマンス指標の開示が必須 必須要件ではないが、開示が推奨される
評価項目の数 より多くの評価項目(約30項目)から規定数を満たす必要あり 必須項目に加え、約15項目から規定数を満たす

1. 経営理念・方針

認定要件:健康宣言を社内外に発信し、経営者自らも健康診断を受診。さらに健康経営の戦略を策定し、情報開示することが求められます。

【解説】

経営トップが従業員の健康を重要な経営課題と位置づけ、その姿勢を明確にすることが全ての土台となります。なぜ健康経営に取り組むのか、その目的と具体的な目標を定めることが重要です。


【施策の例】

  • 自社ホームページや統合報告書で、社長名義の「健康宣言」を掲載する。
  • 社内報や朝礼などを通じて、経営層から健康経営の方針を定期的に発信する。
  • 「喫煙率〇%削減」「有給休暇取得率〇%向上」など、具体的な数値目標を設定・公開する。

2. 組織体制

認定要件:健康づくりの担当者を設置し、健康経営を推進する体制を構築します。産業医や健保組合など、関係各所との連携も重要です。

【解説】

専門の部署や担当者を置くことで、計画的かつ継続的な取り組みが可能になります。経営層を巻き込み、全社的なプロジェクトとして進めるための体制づくりが鍵となります。


【施策の例】

  • 人事・総務・産業保健スタッフ等による部署横断の「健康経営推進チーム」を設置する。
  • 産業医や保健師を交えた「健康経営委員会」を定期的に開催し、課題や施策を協議する。
  • 健康保険組合と定期的に協議の場を設け、データや施策を共有する「コラボヘルス」を推進する。

3. 制度・施策実行

認定要件:従業員の健康課題の把握から、具体的な健康増進施策まで、計画的に実行することが求められます。

【解説】

健診結果やストレスチェックから自社の健康課題を明確にし、それに応じた具体的な取り組みを実施します。従業員のヘルスリテラシー向上や働きやすい環境づくりも重要な要素です。


【施策の例】

  • 健康課題の把握と対策:定期健診受診率100%を目指す。再検査費用の補助や就業時間内での受診を認める。
  • ヘルスリテラシー向上:年代や役職に応じた健康研修(生活習慣病、メンタルヘルス、女性の健康など)を実施する。
  • ワークライフバランス:ノー残業デーの導入、時間単位の有給休暇、テレワーク制度の整備。
  • 運動機会の増進:社内ウォーキングイベントの開催、階段利用の奨励、スポーツジムの利用料補助。
  • メンタルヘルス対策:ストレスチェックの集団分析結果を職場環境改善に活用。相談窓口の設置と周知。

4. 評価・改善

認定要件:実施した取り組みの効果検証を行い、次年度の計画に活かすことが必須です。

【解説】

PDCAサイクルを回し、健康経営を継続的に改善していくことが重要です。「やりっぱなし」にせず、客観的なデータで効果を測定し、経営層に報告、次の計画に反映させるプロセスが求められます。


【施策の例】

  • 健診結果の有所見率や、ストレスチェックの高ストレス者率の経年変化を追う。
  • 従業員アンケートで、健康施策への満足度やワークエンゲージメントを測定する。
  • アブセンティーイズム(病欠日数)やプレゼンティーイズム(生産性低下)を指標として効果を可視化する。

5. 法令遵守・リスクマネジメント

認定要件:労働基準法や労働安全衛生法などの関連法令を遵守していることが大前提となります。

【解説】

健康経営は、企業の安全配慮義務を果たす上でも重要です。定期健診やストレスチェック(50人以上の事業場)、時間外労働の上限規制などを確実に遵守しているか、自己申告で誓約します。


【施策の例】

  • 全従業員対象のコンプライアンス研修を定期的に実施する。
  • 安全衛生委員会を毎月開催し、議事録を作成・保管し、従業員に共有する。

出典:経済産業省「健康経営優良法人認定要件」
(健康経営優良法人2026(大規模法人部門)認定要件、健康経営優良法人2025(中小規模法人部門)認定要件)を基に作成

免責事項:この情報は提供された資料を基に作成したものです。認定申請の際は、必ず経済産業省の公式ウェブサイトで最新の情報をご確認ください。

健康経営ステップアップ Vol.2

【認定後が本番】フィードバックシートを「経営の武器」に変える!次年度に向けた戦略的改善術

この記事のポイント

  • 認定後に届く「フィードバックシート」の偏差値や評価の読み解き方がわかる
  • 上位認定(ホワイト500・ブライト500)を狙うために必要な「弱点補強」の進め方がわかる
  • 健康データを経営指標(生産性など)と紐づけ、人的資本経営を加速させる視点が手に入る
  • 単なる「認定取得」を「企業のブランド向上」へと繋げる秘訣がわかる

「無事に認定を取得できた!…でも、このフィードバックシート、どう見ればいいの?」

健康経営優良法人の認定を受けた後に届く一通のレポート。そこには、他社と比較した自社の立ち位置が「偏差値」や「評価順位」として克明に記されています。

実は、健康経営で本当に差がつくのは**「認定された後」**です。認定をゴールにするのではなく、このシートをどう分析し、翌年の改善に繋げるか。これこそが、従業員のエンゲージメントを高め、企業の持続的な成長を支える鍵となります。

今回は、フィードバックシートを「宝の山」に変え、次年度の認定(2027年版以降)をより確実にするための**戦略的PDCAの回し方**を解説します。

第1章:フィードバックシートの「偏差値」を徹底分析する

シートで最も重要なのは、各項目の「偏差値」です。これは単に「点数が良かった」かどうかではなく、**「同じ規模の他社と比べて、自社の取り組みがどれだけ先進的か」**を示しています。

注視すべき評価のシグナル

  • 偏差値60以上: 自社の強み。採用広報や社外へのPRに積極的に活用すべきポイントです。
  • 偏差値50未満: 伸びしろ(課題)。他社は実施しているが自社は未着手、あるいは効果が出ていない施策です。
  • 「評価外」項目: そもそも申請時に記載できなかったもの。次年度に向けて最優先で「制度設計」が必要な項目です。

第2章:上位認定を阻む「壁」を打ち破るアクション

ホワイト500やブライト500(上位500社)を目指す際、多くの企業が直面するのが「効果検証(C:Check)」の壁です。

Q. 上位認定のために、フィードバック結果をどう施策に反映すべきですか? A. 「やっただけ」で終わらせず、その施策によって「従業員の行動がどう変わったか」をデータで捉える仕組みを作ることです。例えば、運動イベント後の「参加率」だけでなく、事後アンケートによる「プレゼンティーイズム(生産性)の変化」までを評価対象にしましょう。

次年度に向けた3つの強化ポイント

  • 1. 健康課題の「ストーリー化」: 健診結果から「腰痛による損失が大きい」と特定し、対策として「ストレッチ研修」を実施、その結果「残業代が減った(効率化した)」という一連の流れを記述できるようにします。
  • 2. 経営層の再コミットメント: フィードバックシートの結果を社長や役員へ報告し、健康経営が単なる福利厚生ではなく、投資であることを再認識してもらいます。
  • 3. 情報開示の充実: HPや広報誌で「当社の健康経営の強みと今後の課題」として数値を公開。透明性を高めることが評価アップに直結します。

第3章:人的資本経営への昇華。健康を「成果」と紐づける

2026年以降の健康経営は、ますます「人的資本経営」としての側面が強まります。投資家や求職者は、「認定を持っているか」だけでなく、**「健康経営を通じて、いかに社員が生き生きと働き、生産性を上げているか」**を見ています。

【独自の視点】健康経営のROI(投資対効果)を意識する

施策にかかった費用と、それによって削減された「アブセンティーイズム(病欠コスト)」や、向上した「ワーク・エンゲイジメント」を紐づけて算出する準備を始めましょう。これが、次世代の認定基準で高評価を得るための最大の差別化要因になります。

フィードバックシートの分析と次年度改善をサポート

「シートの内容を具体的にどう改善策に落とし込めばいいか相談したい」
「自社の強みを活かした、独自性の高い施策を企画したい」
健康経営の専門家であるウェルネスドアが、貴社のフィードバック結果を精査し、次年度の「金メダル(上位認定)」獲得に向けた伴走支援を行います。

この記事の監修者

狩野 学 (Manabu Karino)

ウェルネスドア合同会社 代表 / アメリカスポーツ医科学会認定トレーナー
データに基づいた健康経営のPDCAサイクル構築と、現場で「動く」施策の立案を専門とする。

【参考文献・推奨リソース】
・経済産業省「健康経営優良法人認定制度」フィードバックシートの見方マニュアル
・日本経済団体連合会「人的資本経営の推進に向けて」