2025年度〜2029年度 適用

食事摂取基準 2025年版 完全ガイド
── 7つの改定ポイントと、明日から職場で活かす食事改善のヒント

この記事のポイント

  • 厚生労働省が5年ぶりに改定、2025〜2029年度に適用
  • 骨粗鬆症が新たに追加 ── 「メタボ予防」から「生活機能の維持」へ
  • ビタミンD目安量が8.5 → 9.0 μg/日に引き上げ
  • 食物繊維の目標量を年齢区分ごとに再整理
  • 鉄の耐容上限量が撤廃、ビタミンB12は目安量に変更
  • 企業の健康経営・食生活改善施策への活用ポイントも解説

「食事摂取基準」と聞くと、管理栄養士や医療従事者のための専門資料というイメージがあるかもしれません。

しかし、2025年版の改定内容はすべての働く人の食生活に直結する変更を多く含んでいます。
骨粗鬆症の追加、ビタミンDの引き上げ、食物繊維目標量の見直し──。

この記事では、改定のポイントを7つに整理し、「結局どう食べればいいの?」という疑問に答えます。
企業の健康経営・食育施策へ活かすヒントも、あわせてお届けします。

第1章:そもそも「日本人の食事摂取基準」とは?

「日本人の食事摂取基準」は、健康増進法に基づき厚生労働省が策定する公的な食事ガイドラインです。
国民の健康の保持・増進、生活習慣病の予防を目的に、エネルギー及び34種類の栄養素について、摂取量の基準値を示しています。

  • 策定周期:5年ごとに改定(2020年版 → 2025年版)
  • 2025年版の位置づけ:2024年10月に策定検討会報告書が公表、2025年4月から適用開始
  • 対象栄養素:エネルギー+たんぱく質・脂質・炭水化物+ビタミン13種+ミネラル13種 = 合計34種類+エネルギー
  • 政策連動:健康日本21(第三次)の方針を踏まえ、生活習慣病の発症予防・重症化予防に加え、「生活機能の維持・向上」の視点が強化

一般の方にとっては「毎日の食事でどの栄養素をどれくらい摂ればいいか」を知るための最も信頼性の高い「ものさし」です。

第2章:【2025年版】押さえるべき7つの改定ポイント

2020年版からの主な変更点を、7つのポイントに整理しました。

1 骨粗鬆症が「対象疾患」に新たに追加

2020年版の対象疾患は、高血圧・脂質異常症・糖尿病・CKD(慢性腎臓病)の4疾患でした。
2025年版では骨粗鬆症が5つ目の対象疾患として追加されました。

なぜ重要?
高齢化社会の進展に伴い、骨折→要介護のリスクがクローズアップされています。食事摂取基準が「メタボ予防」だけでなく「骨の健康=生活機能の維持」を明確に射程に入れた、大きな転換点です。カルシウム、ビタミンD、たんぱく質、低体重との関連が整理されています。

2 ビタミンDの目安量が引き上げ

18歳以上のビタミンD目安量が 8.5 μg/日 → 9.0 μg/日 に引き上げられました。

改定の背景:骨密度維持に重要な血中25-ヒドロキシビタミンD濃度の参考値が整理されました。日本人は日照不足や魚離れにより、ビタミンDが慢性的に不足しやすいとされています。
食品例:サケ・サンマなどの魚類、卵黄、きのこ類、+適度な日光浴(1日15〜30分)

3 食物繊維の目標量を年齢区分ごとに再整理

成人の食物繊維目標量が年齢区分ごとにきめ細かく設定されました。

年齢区分 2020年版
(男/女 g/日)
2025年版
(男/女 g/日)
18〜29歳 21以上 / 18以上 21以上 / 18以上
30〜49歳 21以上 / 18以上 22以上 / 18以上
50〜64歳 21以上 / 18以上 22以上 / 18以上
65〜74歳 20以上 / 17以上 20以上 / 17以上
75歳以上 20以上 / 17以上 20以上 / 17以上

現実とのギャップ:国民健康・栄養調査(令和元年)による実際の摂取中央値は約13〜15g/日。目標量に対して5〜8g不足している状況です。WHOも成人の食物繊維摂取量として25g/日以上を推奨しており、意識的に増やすことが重要です。

4 鉄の耐容上限量が撤廃

食事からの鉄摂取では健康障害の報告が見当たらないとの判断から、耐容上限量(UL)が撤廃されました。

注意:あくまで「通常の食品からの摂取」が対象。サプリメントや鉄剤での過剰摂取には引き続き注意が必要です。特に、鉄過剰とヘモクロマトーシスのリスクは変わっていません。

5 ビタミンB1の策定根拠を変更

従来の尿中排泄量に基づく方法から、赤血球中のトランスケトラーゼ活性を指標とする方法に変更。生体指標(バイオマーカー)を活用した、より科学的根拠に基づいた基準値となりました。

6 ビタミンB12が「目安量」に変更

2020年版では「推定平均必要量(EAR)・推奨量(RDA)」が設定されていましたが、科学的根拠の再評価により「目安量(AI)」に変更されました。対象となる母集団の摂取データから、十分な摂取量が確保されている状態を基に算定しています。

7 身体活動レベルの表記・数値を一部変更

表記が「Ⅰ(低い)・Ⅱ(ふつう)・Ⅲ(高い)」から「低い」「ふつう」「高い」のシンプルな日本語表記に変更。

数値変更:
65〜74歳:低い 1.45 → 1.50、高い 1.95 → 1.90
75歳以上:ふつう 1.65 → 1.70
高齢者のエネルギー必要量の推定に影響するため、給食管理や栄養指導で確認が必要です。

💡 専門家の視点:基準は「ものさし」であり、「ルール」ではない

食事摂取基準は「毎日1g単位で守らなければならないルール」ではありません。
自分の食生活を振り返り、不足しやすい栄養素や偏りに気づくための「ものさし」です。

法人支援の中で、健康セミナーで最も反響が大きいのが食生活のテーマ。
「知っていたつもり」が「実は違った」に変わる瞬間に、行動変容が始まります。

第3章:今日からできる、食事改善の実践ヒント

改定内容を踏まえて、「結局、何をどう変えればいいのか?」を5つの切り口でまとめました。

🌾

食物繊維を+5g

白米 → 雑穀米に変える、味噌汁にきのこ・わかめを足す、もう1品に豆・海藻の小鉢を追加。コンビニならもずく酢ごぼうサラダが手軽です。

☀️

ビタミンD = 魚+日光

週3回はサケ・サバ・サンマなどの魚を主菜に。きのこ類も日常的に。加えて、1日15〜30分の日光浴(手の甲や顔が触れる程度)で体内合成を促進。

🍖

たんぱく質は毎食確保

毎食、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品のいずれかを1品確保。特に朝食でたんぱく質が不足しがち。ヨーグルト・卵・納豆がお手軽です。

🦴

骨の健康 = トリプル対策

カルシウム + ビタミンD + 適度な運動の3点セット。牛乳・小魚でカルシウム、魚・きのこでビタミンD、ウォーキングや筋トレで骨に刺激を与える。

🧓

高齢者は「あっさり」だけで済ませない

食欲が落ちやすい高齢者は、少量でもたんぱく質を意識して摂ることが重要です。おかずが減りやすい昼食に卵焼き・豆腐・チーズをプラスする工夫が効果的。低体重(BMI 20未満)はフレイルや骨折のリスクを高めます。

第4章:企業の健康経営に、食事摂取基準をどう活かすか

健康経営優良法人の認定項目には「食生活の改善に向けた取り組み」が含まれています。
食事摂取基準の改定内容を反映することで、施策の質と説得力が向上します。

活用シーン 具体的なアクション例
食育セミナー 「2025年版で何が変わった?」をテーマに、管理栄養士監修の全社セミナーを開催。コンビニランチでの実践例も紹介
社食・自販機の改善 食物繊維・ビタミンDを意識したメニューをハイライト。カロリー表示に加え「食物繊維●g」「たんぱく質●g」の見える化
健診結果と連動 骨密度検査、脂質異常の有所見者に、食事摂取基準を根拠とした食事アドバイスを個別フィードバック
食事チャレンジイベント 「1週間で食物繊維+5gチャレンジ」「朝食にたんぱく質を摂ろうウィーク」など、短期間・低コストで実施可能

食生活改善とプレゼンティーイズムの関係:
朝食欠食は午前中のパフォーマンス低下に直結し、偏った食事は倦怠感・集中力低下の原因になります。食事改善はプレゼンティーイズム(出勤しているがパフォーマンスが低下している状態)の改善に最も低コストで取り組める施策の一つです。

💡 専門家の視点:「何を食べるか」より「何を足すか」

食生活改善セミナーは、健康経営の施策の中で最も参加率が高いテーマの一つです。

「何を食べればいいか」ではなく「今の食事に何を足すか」
この問いの転換が、忙しいビジネスパーソンの行動変容の鍵です。

当社では、コンビニランチでも実践できる栄養バランスの取り方など、現実的なアプローチを重視した食事セミナーを提供しています。
制限ではなく「選び方」を変える。それが継続の秘訣です。

よくある質問(FAQ)

Q. 基準を全部守れないと意味がありませんか?

いいえ。食事摂取基準は「習慣的な摂取量の目安」であり、1日ごとに厳密に守るものではありません。1週間〜数週間単位で「だいたいこの範囲」を意識することが大切です。完璧を目指すと続かないので、できることから1つずつ始めましょう。

Q. サプリメントで補えばよいのでしょうか?

基本は食事から摂取することが原則です。食事には栄養素だけでなく、食物繊維やフィトケミカルなどサプリメントでは補いにくい成分が含まれています。ただし、ビタミンDなど食事だけでは不足しやすい栄養素については、医師や管理栄養士に相談の上でサプリメントを活用することも選択肢の一つです。

Q. 持病がある人も、この基準をそのまま使ってよいですか?

食事摂取基準は健康な人および生活習慣病の予防を目的として策定されています。糖尿病、腎臓病、高血圧などで食事療法を行っている方は、主治医や管理栄養士の指示が優先されます。基準値とは異なる栄養素の制限・調整が必要な場合があります。

まとめ:2025年版 食事摂取基準の重要ポイント

  1. 骨粗鬆症が対象疾患に追加 → 「メタボ予防」から「生活機能の維持・向上」へ
  2. ビタミンD目安量引き上げ(8.5→9.0μg/日)→ 魚+日光浴を意識
  3. 食物繊維の目標量を年齢別に再整理 → 現実の摂取量は5〜8g不足
  4. 鉄の耐容上限量を撤廃 → 食事からの摂取は安全、サプリは注意
  5. ビタミンB1はバイオマーカー基準に、ビタミンB12は目安量に変更
  6. 身体活動レベルの表記・数値を一部修正
  7. 企業の食育施策に反映させることで、健康経営の質が向上

食事は毎日のことだからこそ、「ちょっとした知識」が行動を変え、長期的な健康を支えます
この記事が、あなたの食生活と、職場の健康施策を見直すきっかけになれば幸いです。

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執筆・監修

狩野 学(かりの まなぶ)

ウェルネスドア合同会社 代表。約18年間、フィットネス・健康領域で現場支援に携わった後、2018年より法人向け健康経営支援を本格展開。食生活改善セミナー、運動施策、ストレスケアまで一気通貫で支援。「現場で使える健康情報」の発信を専門とする。

【参考文献・出典】

  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(2024年10月)
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
  • 厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」
  • 桒原晶子ほか「日本人の食事摂取基準(2025年版)の概要と食事摂取基準における今後の課題」栄養学雑誌, 2025.
  • Reynolds A, et al. "Carbohydrate quality and human health: a series of systematic reviews and meta-analyses." The Lancet, 2019; 393(10170):434-445.
  • WHO "Guideline: sugars intake for adults and children." 2015. / WHO "Healthy diet fact sheet." 2020.
  • 経済産業省「健康経営ガイドブック」2025年3月改訂版
  • ACTION! 健康経営 ポータルサイト「健康経営優良法人2026 認定要件」
2026年3月22日確認版|最新版

プロが解説!「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の変更点と、
今日からできる食事改善のポイント

「最近、健康診断の結果が気になり始めた…」

「結局、何をどれくらい食べれば健康にいいの?」

日々の健康を支える「食事」について、関心をお持ちの皆さま、こんにちは。
ウェルネスドア合同会社です。

私たちの健康づくりの基準となる「日本人の食事摂取基準」は、厚生労働省が5年ごとに見直している公的な指針です。現在の最新版は「2025年版」で、2025年度から2029年度まで使用されます。

今回の改定では、単なる栄養素の数字の見直しだけでなく、骨粗鬆症の追加食物繊維・ビタミンDの再整理高齢者・フレイル予防の視点など、現代の健康課題を踏まえたアップデートが行われました。

この記事では、最新の公式資料をもとに、2025年版で押さえるべき変更点と、明日から実践できる食事の工夫を分かりやすく解説します。

この記事のポイント

  • 現在適用中の最新版「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の要点がわかる
  • 骨粗鬆症の追加、食物繊維、ビタミンD、高齢者のたんぱく質・フレイルという重要テーマを整理できる
  • 数字だけでなく、どう生活に落とし込むかがわかる
  • 疾患がある人は、一般向け基準だけでなく個別の医療・栄養指導が必要であることも理解できる

【そもそも】日本人の食事摂取基準とは?

厚生労働省が、健康増進法に基づいて定める、エネルギーや各栄養素の摂取量の基準です。国民の健康の保持・増進、生活習慣病の発症予防を目的としており、医療・介護・給食・保健指導など、幅広い現場で活用される「健康づくりの土台」といえます。

Q. 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」で、特に注目したいポイントは何ですか? A. 一つだけではありません。 今回は、骨粗鬆症が新たに追加されたこと食物繊維の目標量の見直しビタミンDの目安量アップ、そして高齢者のフレイル予防を意識したたんぱく質の考え方が重要です。

【2025年版】知っておきたい4つの変更ポイント

今回の改定は、「数値が少し変わった」というだけではありません。健康日本21(第三次)の方向性も踏まえ、生活習慣病予防に加えて、生活機能の維持・向上も意識した構成に変わっています。

1.骨粗鬆症が新たに追加された

2025年版では、「生活習慣病及び生活機能の維持・向上に係る疾患等とエネルギー・栄養素との関連」の章に、骨粗鬆症が新たに加わりました。これは、高齢化が進む中で、骨折や要介護リスクの予防が重要になっていることを反映した変更です。

これにより、食事摂取基準は「メタボ予防」だけでなく、将来の生活機能を守るための栄養管理という意味合いも、より強く持つようになりました。

2.食物繊維は“増やしたい栄養素”として引き続き重要

食物繊維は、今回も重要なテーマです。ただし、ここで注意したいのは、SNSや解説記事で見かける「男性25g/日」という表現が、そのまま日本人の食事摂取基準の公式数値ではないことです。

2025年版の目標量は年齢によって異なり、成人男性では20~22g/日程度、成人女性では18g/日前後が中心です。さらに、食物繊維は食品成分表の測定法変更の影響もあるため、前回版との単純比較だけで理解しないことが大切です。

とはいえ、多くの人が十分に摂れていないという問題意識は変わりません。野菜、豆類、きのこ、海藻、果物、全粒穀物を組み合わせ、まずは今より一皿増やすことが現実的な一歩です。

実践のヒント 白米を雑穀米や玄米に変える、味噌汁にきのこを足す、サラダだけでなく豆や海藻の小鉢を追加する——こうした小さな積み重ねが、食物繊維不足の改善につながります。

3.ビタミンDは18歳以上で9.0μg/日に

ビタミンDの目安量は、18歳以上の男女で8.5μg/日から9.0μg/日に引き上げられました。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、骨の健康維持に関わる重要な栄養素です。

特に高齢者では、加齢により皮膚でビタミンDを作る力が低下しやすく、屋外活動が少ないと不足しやすくなります。そのため、魚類、卵、きのこ類を食事に取り入れることに加え、可能な範囲での日光曝露も意識したいところです。

4.高齢者では「フレイル予防」の視点がより重要に

2025年版では、高齢者についてフレイル予防の観点がより明確に意識されています。フレイルとは、健康と要介護の中間にあたるような状態で、筋力低下、活動量低下、体重減少などが進むと、転倒や要介護のリスクが高まります。

そのため、高齢者では食事量が落ちてしまった結果、たんぱく質不足にならないことが重要です。肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などを、できるだけ毎食いずれか取り入れることが大切です。

ただし、腎機能低下などの病気がある場合は、一般向け基準だけで自己判断せず、医師や管理栄養士に相談することが必要です。

Q. 新しい基準は難しそうですが、簡単に実践するコツはありますか? A. 完璧を目指さず、「いつもの食事に一品足す」ことから始めるのがコツです。 例えば、食物繊維なら豆や海藻の小鉢、ビタミンDならきのこ入り味噌汁、たんぱく質なら朝食にヨーグルトや卵を足す、といった工夫が続けやすい方法です。

今日からできる、食事摂取基準の活かし方

食事摂取基準は、毎日1g単位で完璧に合わせるためのものではありません。むしろ、自分の食生活を振り返り、不足しやすい栄養素や偏りに気づくための基準と考えると、日常に活かしやすくなります。

  • 食物繊維: 野菜・きのこ・海藻・豆を1日で複数回入れる
  • ビタミンD: 魚・卵・きのこを意識して選ぶ
  • たんぱく質: 毎食、主菜または乳製品・大豆製品を確保する
  • 高齢者: 「あっさりだけ」で済ませず、少量でもたんぱく質を確保する
  • 病気がある方: 一般基準ではなく、主治医や管理栄養士の指導を優先する

よくあるご質問(FAQ)

Q. 基準を全部守れないと意味がありませんか?

A. そのようなことはありません。食事摂取基準は「習慣的な摂取量」の目安です。毎日完璧でなくても、1週間、1か月の中で少しずつ整えていく考え方が現実的です。

Q. サプリメントで補えばよいのでしょうか?

A. 基本は食事からの摂取が望まれます。サプリメントは補助として使える場合がありますが、過剰摂取や自己判断には注意が必要です。特に脂溶性ビタミンやミネラルは、体質や疾患によって配慮が必要になることがあります。

Q. 病気がある人も、この基準をそのまま使ってよいですか?

A. 食事摂取基準は、健康な人またはおおむね自立した生活を送る人を主な対象としています。糖尿病、腎臓病、脂質異常症などがある場合は、治療ガイドラインや個別指導が優先されます。

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【免責事項】
本記事は、一般的な情報提供を目的としています。個人の健康状態や病状に応じた食事内容は異なります。持病がある方、治療中の方、栄養制限がある方は、かかりつけ医や管理栄養士にご相談ください。

【主な公式情報】

・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html

・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)策定検討会報告書」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html

※本記事は、2026年3月22日時点で確認できる最新の公式公表資料に基づいて作成しています。


旧コラム

プロが解説!「日本人の食事摂取基準(2025年版)」変更点のポイントは?

「最近、健康診断の結果が気になり始めた…」

「結局、何をどれくらい食べれば健康にいいの?」

日々の健康を支える「食事」について、関心をお持ちの皆様、こんにちは!
ウェルネスドア合同会社です。

5年に一度、私たちの健康づくりの指針となる「日本人の食事摂取基準」が改定されるのをご存知ですか? 2025年度から新しく適用される「2025年版」では、現代人の健康課題に合わせていくつかの重要な変更が加えられました。

この記事では、管理栄養士や健康経営の専門家が、最新の「食事摂取基準」の変更ポイントと、明日から実践できる食事のコツを分かりやすく解説します。

この記事のポイント

  • 5年に一度改定される国の食生活の指針「日本人の食事摂取基準」の最新版(2025年版)の変更点がわかる
  • 特に重要な「食物繊維」「ビタミンD」「高齢者のたんぱく質」という3つのポイントを学べる
  • 新しい基準を達成するための、明日から実践できる食事のコツが手に入る
  • なぜ基準が変更されたのか、その科学的背景も理解できる

【そもそも】日本人の食事摂取基準とは?

厚生労働省が、国民の健康の保持・増進、生活習慣病の予防のために、エネルギーや各栄養素の摂取量の目安を科学的根拠に基づいて示したものです。給食や食品開発など、様々な場面で活用される「健康の羅針盤」と言えます。

Q. 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の最も重要な変更点は何ですか? A. 最も大きな変更点は「食物繊維」の目標量が大幅に引き上げられたことです。これに加え、「ビタミンD」の目安量アップや、「高齢者のたんぱく質」摂取の重要性がより強調されるなど、現代人の健康課題に合わせた見直しが行われました。

【2025年版】知っておきたい!3つの主な変更点

今回の改定では、特に私たちの食生活に直結する重要な変更がありました。ポイントを絞って見ていきましょう。

1.【食物繊維】目標量が大幅アップ!「1日+バナナ2本」が合言葉

  • 変更点: 成人男性の目標量が21g/日以上 → 25g/日以上に(一部年齢除く)。女性も同様に引き上げられています。
  • なぜ?: 多くの研究から、食物繊維を豊富に摂ることで、循環器疾患や糖尿病のリスクが下がることが明らかになったためです。しかし、現代日本人の摂取量の中央値は1日13.3g程度と、目標に大きく届いていません。
  • 実践のヒント: いつもの食事に「プラス5g」を意識してみましょう。これは、おおよそバナナ2本や、納豆2パックいつもの白米を玄米に変えることで達成できます。まずは野菜やきのこ、海藻類を毎食一品加えることから始めるのがおすすめです。

2.【ビタミンD】骨の健康に不可欠!意識して摂りたい栄養素に

  • 変更点: 18歳以上の男女の目安量が8.5μg/日 → 9.0μg/日に引き上げられました。
  • なぜ?: カルシウムの吸収を助け、骨を丈夫にする働きが重要視されています。また、近年は屋外で過ごす時間が減り、日光を浴びることで体内で作られるビタミンDが不足しがちな傾向も考慮されています。
  • 実践のヒント: ビタミンDは、鮭やサンマなどの魚類、きのこ類に多く含まれます。ランチに焼き魚定食を選んだり、夕食の味噌汁にきのこを追加したりするのが手軽です。適度な日光浴も忘れずに行いましょう。

3.【高齢者】フレイル予防へ!「たんぱく質」の重要性をより明確に

  • 変更点: フレイル予防の観点から、65歳以上の高齢者のたんぱく質目標量の下限(総エネルギーの15%以上)が強調されました。
  • なぜ?: 高齢になると食事量が減り、あっさりしたものを好みやすくなるため、筋肉の材料となるたんぱく質が不足しがちです。筋力低下は転倒や寝たきりのリスクを高めるため、意識的な摂取が求められます。
  • 実践のヒント: 毎食、手のひら1枚分のたんぱく質(肉、魚、卵、大豆製品)を摂ることを目指しましょう。食欲がない朝は、牛乳やヨーグルト、プロテイン飲料などを活用するのも良い方法です。

Q. 新しい基準は難しそうですが、簡単に実践できるコツはありますか? A. はい、完璧を目指さず「いつもの食事に一品プラス」から始めるのがコツです。例えば、食物繊維なら「納豆1パック追加」、ビタミンDなら「味噌汁にきのこを追加」、たんぱく質なら「朝食にヨーグルトを追加」するなど、手軽にできることから試してみましょう。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 基準が厳しくなったようで、全部守れる自信がありません…

A. ご安心ください。食事摂取基準はあくまで「目標」であり、毎日完璧に達成する必要はありません。まずは今回の変更点で挙げた「食物繊維」「ビタミンD」「たんぱく質」のうち、ご自身に一番足りていなそうなものを一つ選び、意識して食事に取り入れることから始めてみましょう。「昨日は野菜が少なかったから、今日はお惣菜でひじき煮を足そう」といった形で、1週間単位でバランスを整えるのが長続きのコツです。

Q. サプリメントで補っても良いのでしょうか?

A. 基本は食事から摂ることが理想です。食品にはビタミンやミネラルだけでなく、食物繊維やポリフェノールなど、複合的な栄養素が含まれているからです。しかし、食事が不規則になりがちな時や、特定の栄養素が不足しがちな場合の補助として、サプリメントを上手に活用するのは有効な手段です。利用する際は、過剰摂取にならないよう、製品に記載された目安量を必ず守りましょう。

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【免責事項】
本記事は、一般的な情報提供を目的としています。個人の健康状態や病状に応じた食事については、かかりつけの医師や管理栄養士にご相談ください。

【公式情報】
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」