健康経営の「現在地」を把握する。ベンチマーク診断で他社と比較し、次の一手を明確に

この記事のポイント

  • 「施策が自己満足になっていないか」という担当者の不安を、客観的な「ベンチマーク(他社比較)」で解消する方法がわかる。
  • 経済産業省の評価フレームワークに基づく診断ツールで、自社の健康経営の「現在地」をスコアとレーダーチャートで可視化できる。
  • 診断結果から自社の「強み」と「弱み(改善点)」を特定し、明日から取り組むべき具体的なアクションが明確になる。

「様々な施策を打っているが、本当に効果があるのか分からない…」
「他社は一体どんな取り組みをしているのだろう?」

健康経営を推進する担当者の皆様が、一度は抱える悩みではないでしょうか。社内に比較対象がいないため、ご自身の取り組みが「自己満足」で終わっていないか、不安になることもあるかと存じます。本記事では、その“孤独な戦い”を終わらせるための**「客観的なモノサシ」**、すなわちベンチマーク診断について解説します。

第1章:なぜ、健康経営に「ベンチマーク」が必要不可欠なのか?

ベンチマークとは、同業種・同規模の他社と比較し、自社の立ち位置を客観的に評価する手法です。これにより、以下の3つの大きなメリットが得られます。

  1. 客観的な現在地の把握:自社の強みと弱み(伸びしろ)が明確になり、施策の優先順位がつけやすくなります。
  2. 経営層への説得力向上:「業界平均に比べ、当社のメンタルヘルス対策は15ポイント下回っています」といった具体的なデータは、新たな施策の予算を獲得するための強力な武器になります。
  3. 認定取得への道筋:本診断は経済産業省の「健康経営度調査」の考え方を基にしており、自社の評価レベルを把握することは、将来的な健康経営優良法人の認定取得にも繋がります。

第2章:【実践】自社の健康経営レベルを客観的に診断する

以下のツールで、貴社の取り組み状況を客観的にスコア化してみましょう。経済産業省の評価フレームワークに基づいているため、信頼性の高い現在地を把握できます。

健康経営施策
ベンチマークスコア診断

貴社の健康経営の取り組み状況を、経済産業省の評価フレームワークに基づき分析。同業種・同規模の平均と比較し、客観的な現在地と次の一手を明らかにします。

第3章:診断結果を読み解き、次の一手を考える

診断お疲れ様でした。ここからは、算出された「総合スコア」と「レーダーチャート」をどのように読み解き、具体的なアクションに繋げるかを解説します。

1. 総合スコアと「成熟度レベル」の確認

総合スコアは、貴社の健康経営の全体的なレベルを示します。スコアに応じて「義務対応型」「施策実施型」「戦略パートナー型」の3つのレベルに分類され、組織が今どのステージにいるのかを大局的に把握できます。

2. レーダーチャートで「強み」と「弱み」を特定

レーダーチャートでは、貴社のスコアと「同業種・同規模の平均スコア」が比較されます。平均を上回っている項目は貴社の**「強み」**であり、下回っている項目は**「弱み(改善の優先度が高い項目)」**です。この比較から、次にどこに注力すべきかが一目瞭然となります。

3. 具体的な改善アクションを検討

診断結果では、最もスコアが低かった項目に基づいた「次の一手」が提案されます。例えば、「評価・改善」が弱みであれば、まずは施策の事後アンケートから始めるなど、具体的で実行可能なアクションプランを立てるためのヒントとなります。

まとめ:ベンチマークは、戦略的健康経営への羅針盤

ベンチマーク診断は、一度きりの評価で終わるものではありません。定期的に実施し、自社の立ち位置を把握することで、健康経営のPDCAサイクルを効果的に回すことができます。客観的なデータを羅針盤とし、貴社の持続的な成長と従業員の幸福を実現する「戦略的健康経営」を推進していきましょう。

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【監修】
ウェルネスドア合同会社 代表 狩野 学(かりの まなぶ)
エキスパートインサイト 専門家チーム