健康経営優良法人2025|申請要件を簡単セルフチェック!中小企業・大規模法人別の必須項目を解説

この記事のポイント

  • 健康経営優良法人認定のメリットと2025年度の申請要件の概要がわかる。
  • 自社が認定基準を満たしているか、部門別に手軽にセルフチェックできる。
  • 診断結果に基づいた、認定取得に向けた具体的な次のアクションがわかる。

「社員の健康が会社の未来を作る」

近年、企業の持続的な成長戦略として**「健康経営」**への注目が急速に高まっています。特に、経済産業省が設計する「健康経営優良法人認定制度」は、優れた健康経営を実践している企業を「見える化」するもので、取得を目指す企業が年々増加しています。

認定を取得することで、企業価値の向上、人材の確保・定着、生産性の向上など、多くのメリットが期待できます。

しかし、いざ申請を検討しようにも、「そもそも自社が基準を満たしているのか?」「何から手をつければ良いのか分からない…」といったお悩みを抱える経営者様やご担当者様も多いのではないでしょうか。

この記事では、健康経営優良法人の認定要件の概要を解説するとともに、自社の現在地を手軽に把握できるセルフチェックツールをご用意しました。ぜひ、今後の取り組みの第一歩としてご活用ください。

大規模?中小規模?自社の部門を確認しよう

健康経営優良法人の認定制度は、企業の規模によって「大規模法人部門」と「中小規模法人部門」の2つに分かれています。従業員数や資本金の額によって区分され、それぞれで認定要件が異なります。

  • 大規模法人部門:従業員数、資本金の額が中小企業の定義を超える法人。
  • 中小規模法人部門:従業員数、資本金の額が中小企業の定義に収まる法人。特に優良な上位500法人は「ブライト500」として認定されます。

まずは、自社がどちらの部門に該当するかを確認することが重要です。

貴社の現在地は?
まずは認定要件をチェック!

以下のツールで、自社が申請する部門を選択し、現在の取り組み状況をチェックしてみましょう。必須項目や、ブライト500を目指す上で重要な項目が簡単にわかります。

健康経営優良法人 認定要件セルフチェッカー
(2025年度基準)

はじめに、申請する部門を選択してください

チェック結果を次に活かすために

セルフチェック、お疲れ様でした。いかがでしたでしょうか?

もし「認定要件を満たしている」という結果であれば、素晴らしい取り組みをされている証拠です。自信を持って申請準備に進みましょう。

もし「あと一歩」という結果だったとしても、落ち込む必要は全くありません。むしろ、自社の伸びしろや、次に取り組むべき課題が明確になったと捉えることができます。

【専門家コラム】
特に多くの企業様が課題とされるのが、「保険者との連携」「取り組みの効果検証」です。これらは専門的な知見が必要な場合も多く、担当者様だけでは進めにくい項目です。健康経営は、ただ施策を打つだけでなく、PDCAサイクルを回して継続的に改善していくプロセスそのものが評価されます。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 専門部署を設置するほどの余裕がありません。

A. 中小規模法人部門であれば、まずは「健康づくり担当者」を任命することから始められます。必ずしも専任である必要はなく、既存の業務と兼任でも問題ありません。大切なのは、社内に推進役を明確に位置づけることです。

Q. どんな施策をすれば評価されますか?

A. 重要なのは、健診結果やアンケートなどから自社の健康課題をきちんと把握し、その課題に基づいた施策を実施することです。例えば、肥満率が高いのであれば食生活改善セミナーや運動機会の提供、メンタル不調者が多いのであればストレスチェックの活用やコミュニケーション促進策などが考えられます。ウェルネスドアでは、各企業様の課題に合わせた最適な施策をご提案します。

専門家と一緒に、健康経営の一歩を踏み出しませんか?

「チェックリストの未達成項目をどうクリアすれば良いか相談したい」
「従業員向けの健康セミナーを開催して、認定要件を満たしたい」
ウェルネスドアの専門家(管理栄養士・健康運動指導士等)が、貴社の健康経営を力強くサポートします。

【免責事項】
本記事およびセルフチェッカーは、2025年度の認定要件(2024年発表時点)を基に作成した簡易的なものです。認定を保証するものではありません。申請にあたっては、必ず経済産業省の公式情報をご確認ください。

【主な情報源】
・経済産業省「健康経営優良法人認定制度」

健康経営優良法人 認定要件ガイド

認定取得に向けた必須項目と施策例

「健康経営」とは?

従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業の生産性向上や組織活性化、企業価値向上に繋がる重要な投資と位置づけられています。

大規模法人と中小規模法人の主な違い

項目 大規模法人部門 中小規模法人部門
健康づくり責任者 役員以上が担当 従業員から担当者を設置
情報開示 健康経営戦略や従業員パフォーマンス指標の開示が必須 必須要件ではないが、開示が推奨される
評価項目の数 より多くの評価項目(約30項目)から規定数を満たす必要あり 必須項目に加え、約15項目から規定数を満たす

1. 経営理念・方針

認定要件:健康宣言を社内外に発信し、経営者自らも健康診断を受診。さらに健康経営の戦略を策定し、情報開示することが求められます。

【解説】

経営トップが従業員の健康を重要な経営課題と位置づけ、その姿勢を明確にすることが全ての土台となります。なぜ健康経営に取り組むのか、その目的と具体的な目標を定めることが重要です。


【施策の例】

  • 自社ホームページや統合報告書で、社長名義の「健康宣言」を掲載する。
  • 社内報や朝礼などを通じて、経営層から健康経営の方針を定期的に発信する。
  • 「喫煙率〇%削減」「有給休暇取得率〇%向上」など、具体的な数値目標を設定・公開する。

2. 組織体制

認定要件:健康づくりの担当者を設置し、健康経営を推進する体制を構築します。産業医や健保組合など、関係各所との連携も重要です。

【解説】

専門の部署や担当者を置くことで、計画的かつ継続的な取り組みが可能になります。経営層を巻き込み、全社的なプロジェクトとして進めるための体制づくりが鍵となります。


【施策の例】

  • 人事・総務・産業保健スタッフ等による部署横断の「健康経営推進チーム」を設置する。
  • 産業医や保健師を交えた「健康経営委員会」を定期的に開催し、課題や施策を協議する。
  • 健康保険組合と定期的に協議の場を設け、データや施策を共有する「コラボヘルス」を推進する。

3. 制度・施策実行

認定要件:従業員の健康課題の把握から、具体的な健康増進施策まで、計画的に実行することが求められます。

【解説】

健診結果やストレスチェックから自社の健康課題を明確にし、それに応じた具体的な取り組みを実施します。従業員のヘルスリテラシー向上や働きやすい環境づくりも重要な要素です。


【施策の例】

  • 健康課題の把握と対策:定期健診受診率100%を目指す。再検査費用の補助や就業時間内での受診を認める。
  • ヘルスリテラシー向上:年代や役職に応じた健康研修(生活習慣病、メンタルヘルス、女性の健康など)を実施する。
  • ワークライフバランス:ノー残業デーの導入、時間単位の有給休暇、テレワーク制度の整備。
  • 運動機会の増進:社内ウォーキングイベントの開催、階段利用の奨励、スポーツジムの利用料補助。
  • メンタルヘルス対策:ストレスチェックの集団分析結果を職場環境改善に活用。相談窓口の設置と周知。

4. 評価・改善

認定要件:実施した取り組みの効果検証を行い、次年度の計画に活かすことが必須です。

【解説】

PDCAサイクルを回し、健康経営を継続的に改善していくことが重要です。「やりっぱなし」にせず、客観的なデータで効果を測定し、経営層に報告、次の計画に反映させるプロセスが求められます。


【施策の例】

  • 健診結果の有所見率や、ストレスチェックの高ストレス者率の経年変化を追う。
  • 従業員アンケートで、健康施策への満足度やワークエンゲージメントを測定する。
  • アブセンティーイズム(病欠日数)やプレゼンティーイズム(生産性低下)を指標として効果を可視化する。

5. 法令遵守・リスクマネジメント

認定要件:労働基準法や労働安全衛生法などの関連法令を遵守していることが大前提となります。

【解説】

健康経営は、企業の安全配慮義務を果たす上でも重要です。定期健診やストレスチェック(50人以上の事業場)、時間外労働の上限規制などを確実に遵守しているか、自己申告で誓約します。


【施策の例】

  • 全従業員対象のコンプライアンス研修を定期的に実施する。
  • 安全衛生委員会を毎月開催し、議事録を作成・保管し、従業員に共有する。

出典:経済産業省「健康経営優良法人認定要件」
(健康経営優良法人2026(大規模法人部門)認定要件、健康経営優良法人2025(中小規模法人部門)認定要件)を基に作成

免責事項:この情報は提供された資料を基に作成したものです。認定申請の際は、必ず経済産業省の公式ウェブサイトで最新の情報をご確認ください。

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